インターネットの備忘録

インターネット大好きな会社員がまじめにつける備忘録です。

raison d'etre、自分の未来を作るのは誰だ、という話

 人事じゃないけど採用活動もするので、ごはんを食べながら転職志望者の話を聞くことが多いです。流動性の高い業界なのでいろんな会社から転職してくる人がいますが、その中で印象に残っていた転職したい理由が、「raison d'etreを求めて」でした。

 自分より無能な上司の下、なし崩し的にやりたくもないことろやらされている場所に居続けたら自分が腐っていく気がする、飲み屋で上司の愚痴を言ってクダをまくようなサラリーマンのまま一生を終えたくない、という焦りと、もっと新しいことに挑戦したい、手応えのある仕事をして、社会に、世界に貢献したい、という気迫が伝わってきて、少なからず、刺激を受けました。

 
 raison d'etre、レゾンデートル、存在意義とか存在理由、存在価値?みたいな感じで解釈してますが、「何のために自分は生きているのか?」を求める気持ちは、わたしにもよくわかります。思春期に自分が生まれた理由を考える人は多いと思いますが漏れずわたしもその一人で、仕事を通じて社会に関わりたいと思っている理由もそうだし、こうして書き続けているのも、もしかしたら自分のraison d'etreを証明したくてやっているのかもしれないと思うことがあります。

ただ、前にも書いたのですが、人間はただ存在しているだけで素晴らしいのだ、というふうに考え方が変わったこともあって、あまりに思いつめるのは、生きづらさを招き、自分の未来を狭めることになりかねないのでは、とも感じます。

hase0831.hatenablog.jp

相手と話していて思ったのは、社会や会社に貢献できているかどうかは実際どっちでもよくて(もちろん貢献できてりゃそっちのがいいんですけど)どんなかたちであれ、そうやって生きている自分を自分で肯定できるかどうか、そういう自分を好きでいられるかどうか、を重視したほうがいいのかもしれないな〜と思いました。個人的な経験で言うと、めちゃくちゃ仕事をして、実績も出て、評価もされて、年俸がポーンと1.5倍になった時期があって、我ながら超頑張ってたな〜偉かったな〜とも思うのですが、後から大好きな妹に「あの頃のおねえちゃんはギスギスしててあまり好きじゃなかった」と言われて、世界が崩れ落ちるようでした。社会や会社から評価されても、身近な人が離れていったら意味がない、というのがわたしの価値観のようです。

そうやって自分の価値観、大事にしたいことの優先順位、みたいなのを忘れずに、同時に自分に何ができるだろう、何ができるようになりたくて、どんなふうに生きていきたいんだろう、ということを両軸で考えていけるといいなと思いました。

 未来は現在から地続きのところにしかないし、今、この瞬間、瞬間の意思決定が小さな傾斜となって、道はどんどん分岐していく。わたしが今いるこの場所も、過去のわたしの選択が積み重なった結果でしかなく、それ以上でも以下でもないので、日々しっかり生きていかなきゃいけないな〜と思いつつ、死なないために、「明日やれることは今日しない」くらいのスタンスも併用していくんですけどね。

どっちが欠けてもうまくいかない気がするんですが、バランス、むつかしいです。

 

今日はそんな感じです。
チャオ!