2021年9月1日より株式会社SmartHRに入社しました。コミュニケーションデザイングループに所属し、1人目のディレクターとして働くことになります。
今まで所属企業を明かさずに活動してきて、基本的に良い面ばかりだなと思っていました。所属企業の印象で自分のイメージを左右されることもないし、発言に気を使う必要もなかった。
そしてわたしが親しんでいたインターネットという文化は基本的に匿名(というかハンドルネーム)で、わたしはこのハンドルネームだけでどのくらいのところまで行けるのかを試してみたかったというのもあります。
でも今回の転職でいろいろと思うところがあり、何よりSmartHRっていい会社だな〜、こういういい会社もあるんだって知ってほしいな〜と感じたので、経緯とともに入社エントリを書いてみようという所存です。
なぜSmartHRに入社したのか
かんたんにまとめると3点です。
- プロダクトに愛着を感じられたから
- 働きやすさのサポートレベルが異様に高いと思ったから
- 面接の体験が非常に良かったから
まずSmartHRがなんの会社かというと「全国4万社以上が登録するシェアNo.1のクラウド人事労務ソフト」をSaaSで提供している会社です。ということで前職に入社したときに雇用される側としてSmartHRを利用する場面があったのですが、本当に楽だった。
SmartHRにより入社手続きが秒で終わり、導入してくれてる会社すき……とロイヤリティが爆上がった
— はせおやさい👾WFH (@hase0831) 2020年3月6日
以前いた2,000人規模の大企業では、入社の際に3センチくらいある紙の書類が送られてきて1枚1枚目を通し、必要なものと不必要なものを振り分けて署名捺印して返送しなければならず、ペーパーワークが苦手なわたしは非常に苦行だったのですが、それがオンラインで完結してしまう、という体験は素敵なものでした。
わたしはインターネットを使って人の困りごとを解決したい、あわよくば生活の中に何か素敵なものを提供したい、という信念のもと20年くらい働いていました。なのでこの製品すげえ!こういう体験いいよね!と実感できていたSmartHRは、すでに面接前からプロダクトへの好意を持っていたのでした。
働きやすさの面でいうと、オープンにされている会社紹介資料にもあるように、コアタイムなしのフレックス制、入社日にいきなり15日の有給付与(通常は「働き始めた日から6ヶ月以上」「期間中継続して8割以上出勤」した時点で10日の付与)というのは強力で、3歳の子どもを育てながら就労しなければいけない身としては、こんなありがたいことはないと思います。
単身社員にもメリットは大きいと思いますが、子育てしていると子どもの急病やケガなどで突然休まなければいけなかったり、朝ちょっとだけ遅れたい…お迎えで30分だけ抜けたい…みたいなのが頻発します。
そういうケースにも柔軟に対応するよ、という気概を感じて、うわーここいいな、ここなら時短制度なしでも働けるじゃん!と強烈に思いました。(ちなみに入社後1年は時短制度が使えません、みたいに在籍年数で制限をかけられる会社もまだ多い)
最後の「面接での体験」なんですが、以前エントリーで書いたように、今回の転職活動では書類で落ちまくり面接でも職歴の多さや在籍歴の短さばかりを突っ込まれて、過去じゃなくてこれからの話しをさせてくれよと辟易していました。
そこへSmartHRでの面接は基本「どんなことができますか?」「これからどんなことがしたいですか?」というような、「現在」および「未来」の話が中心だったので、非常に印象が良かったのです。
また特徴的だったのが「前職の給与を聞かない」という面。正確には「現年収・希望年収を聞かない」というポリシーで採用しているという変わったやり方をしているのですが、これが個人的にはとても良かったです。
わたしは前職では立ち上げ期の超スタートアップにいて、イレギュラーな勤務体系&超時短という変わった働き方をしており、勤務時間の短さと会社のフェーズに応じて給与も前々職に比べると低めでした。(ちなみにそれでも充分検討いただいた額です!)
なので次の転職で「現年収がこれくらいなら、次はこれくらいで……」みたいに引きずられて低めの年収提示になるのは厳しいなと思っており、そういう意味では「現年収は聞かない。希望年収も聞かない。期待している役割にいくら払えるかだけでオファーします」というのは非常にシンプルで気が楽で、同時に「このくらい期待されているんだな!」と気持ちが引き締まるという意味でも、とても良かったです。
あと人事の人に「子育てしながら働いてる人ってどんな感じなんですかね〜」とポロッと伝えたところ、すぐに現場の働くママとの雑談面談を組んでくれたのも、めちゃくちゃ嬉しかったです。そういう細かく素早く動いてくれることが全般的に多く、候補者をとても大切にしてくれる企業なんだなと感じました。
で、ここから本題。
なぜいままで所属企業をあきらかにしていなかったか
これはインターネットという魑魅魍魎が跋扈するフィールドで活動する上で本名や所属を明らかにするのは相手に攻撃の材料を与えうるということでもあり、自衛のために公開しないという意図があったのですが、また1つ別の理由があったりもします。
わたしがブログを始めた前後、イケイケの上場ベンチャーから、友人が経営する小さな会社に誘われて移ったのですが、そのとき別の友人からこんなことを言われました。
「今まではお前の名刺を欲しがる人が列をなしていたかもしれないけれど、それはお前が会社の価値を背負っているから。転職して、何のネームバリューもない会社に移ったお前の名刺には何の価値もなくなる。その価値を作るのはお前だ」
酔ってたのでうろ覚えですが、まあこんなことを言われまして、なんかすごく悔しかったんですよね。わたしはわたしの実力や価値があって、会社なんて関係ない!と息巻いていたんですが、まあ実際は彼の言う通りでした。アポが全然取れなくなる(時間をもらえない)とか、ちょっとした相談に乗ってもらえなくなるとか。
そういう悔しい思いもあり、◯◯社の△△さん、というのから自由になった場所で、自分の意見や文章だけでどこまでいけるんだろう?と思ったのがブログを始めたきっかけのひとつだったりもしました。
そんな思いでブログを始めて13年、いろいろありましたが「はせおやさい」名だけで仕事をさせてもらえることも増えたし、ここでわたしがどんな企業に所属していたとしても「◯◯社のはせさん」と色眼鏡で見る人はごく一部だろう、という自信がついたのだろうと思います。
なぜ所属をあきらかにすることにしたのか
これは最初に書いたようにSmartHRいい会社だよ〜というのを表明したくなった、というのと、わたし自身が20年働いてきて、そろそろ社会人人生の折返し地点に来て、考えが変わりつつあるから、というのが大きな理由です。
20年働いてきて、思ったことが3つあります。
- 自分のやった仕事のアピールは、ちゃんとしていく必要がある
- それはオフラインの場に限らず、オンラインの場でも重要
- さらに今後のキャリア(転職も含む)において、オンラインでの発信は必須になってくるのでは
ということ。
この記事でも書いたのですが、やはり自分という個人がどんな仕事をしていて、どんなことをやったのかのアピールというのは、常にしておくと良いことがあるし、今回のようにお声掛けしてもらえるチャンスを増やしていくきっかけになりうるんですよね。
特にこれからは東京の企業以外からもお声掛けがあるかもしれないし、副業として関わることでわたしの能力がなにかの役に立つこともあるかもしれない。
であれば、ごく身近な人に向けてだけ「転職しました〜」と報告するだけではなく、インターネット上にも「こんなことしてますよ〜」をログとして残しておくのも重要なんじゃないかな、というふうに考え方が変わってきています。
みたいなことを考えていくにつれ、実験として、所属をあきらかにした上で、仕事や思ったことについてのびのびと書く、というのを両立できないかな、と思うようになりました。
「SmartHRのはせさん」として仕事について発信することで、会社とわたし自身、両方のいい面をアピールしていけたらいいな…と思いますし、そういう仕事ができるようにしていかなければ、という自分への宿題でもあります。
また、SmartHRも社内報をオープンにしているくらいのオープンさなので、そこに影響されている面もあるかもしれません。いずれにしろ、オープンにしてもいいかなと思ったタイミングに乗ってみるのは、そろそろやってもいいかな、と思っています。
ということで長々と書きましたが、まとめるとこんな感じです。
- いい会社なので、入社したことを公開したくなった
- 自分の名前で仕事ができるようになって、自信がついた
- 今後のことを考えて、思い切って実験してみたくなった
これが功を奏するかは分かりませんが、いずれにせよ与えてもらった役割を全力で果たすべくやっていこうと思っておりますので、あらためてどうぞよろしくお願いいたします〜!
採用情報はこちらにまとまっていますので、ご興味があればぜひ!
そしてわたしがチーフを担当しているチームでもメンバーを募集していますので、良い人がいたらぜひご紹介ください〜!
今日はそんな感じです。
チャオ!