インターネットの備忘録

インターネット大好きな会社員がまじめにつける備忘録です。

「マナー」って誰のためのもの?

この記事を読んで最近まさに考えていたことだったので備忘。

レストランで携帯を使っておふくろに叱られたので反論をここに書く
http://jp.techcrunch.com/archives/20110221phones-at-dinner/

携帯電話のマナーは過渡期

ここ10年であっという間に日常生活に滑り込んできた携帯電話。それだけに、マナーというか「あるべき使われ方」が、すごく揺れてる印象。電車でのマナー、食事の席、仕事、etcetc…。

携帯電話に限らず、SNSやメールの急激な普及で、「自分の当たり前」が「相手の当たり前」でないことが多くなってきました。

個人的には「電話は相手の時間を横入りして取るもの」「誰かといるときに携帯をいじるのは目の前の人をないがしろにしてしまうもの」という捉え方ですが、これもまだ揺らいでいます。

たとえば

仕事場で実際にあった話。

顧客と打ち合わせをするために予定を伺おうとしたとき、前述の「電話は相手の時間を横入りして取るもの」という考え方があったので、まずメールで打ち合せ日程の候補日時を送り、追っかけ電話でフォローをしようとしていたら、上司に怒鳴られました。

お客様にメールで連絡するとはなんたること、まずお電話差し上げるべきだろう!と。

わたしにとっては「相手の時間を取るのは申し訳ないから、手が空いたときに見てもらえるよう先にメールをして、緊急なら電話しよう」と気遣ってのことだったので、非常に面食らいました。
ただ、われわれ30代半ば世代が仕事をし始めた頃は、全社員にPC支給というのが当たり前、というには少し早く、基本、連絡手段は電話。メールは新しく出来た連絡手段で「失礼に当たる」と考える人がいてもおかしくはないのだな、と気付きました。(このときは理由を説明して理解してもらいました)

また食事の席などでも、ネットでの交流がある友人と、インターネットをあまり使わない家族とでは、振る舞いを変える必要があるなあと実感しています。

ネットが生活に根付いているグループにとって、携帯電話(とくにiPhone)を誰かと一緒にいるときに触るのは不自然なことではなく、むしろ盛り上がるためのツールだったりします。

ただ、そうではない空間が当たり前であった家族や、生活においてのインターネットが「遠い」人たちにとって、目の前で携帯電話をいじり出す人は「自分と話すよりインターネットで誰かと繋がってるほうが楽しいんだ」と悲しい気持ちにさせることも。

実際、わたしも実家で「お姉ちゃん、みんなでいるときにiPhoneいじっちゃだめだよ」と妹に叱られたことが…!

「マナー」は「マニュアル」じゃない

「マナー違反」とか「無作法」とか言われてしまうように、「マナーを守る」のは「何か決まったお作法」があり、それをなぞることのように思ってしまいがちなのですが、結局は「その場の空気を快く過ごすための気遣い」なんですよね。

減点方式でダメ出しされ続ければ楽しい食事の席も気が沈みますし、なんのための「マナー」なのか分からなくなっちゃう。

「マナー」にこだわるよりも、目の前の人と今この時間を楽しく過ごすにはどうしたらいいのかな?を考えながら振る舞いを変えていくほうが、素敵な空間を作れるんじゃないかなーと思っています。