インターネットの備忘録

インターネット大好きな会社員がまじめにつける備忘録です。

かっこ悪くて、いいじゃない

伊集院光の人間観−凹レンズ 〜まとまりのない日記〜
http://d.hatena.ne.jp/adgt/20100909/1284019250

より。

落語が好きな理由

僕が自分のやりたいお笑いは、「人間はマヌケで美しい」っていう「人間なんて全員マヌケだ」と。

わたしが落語を好きになった理由も、この感覚に近いものでした。


落語の登場人物は、だいたいが一般的な庶民で、学がなかったり、
お金がなかったり、バクチで大金をスッたり、女の人に騙されたり…。
めちゃくちゃ人間らしくて、かっこ悪い。


そういう話を聞くたびに、「ああ、人間って馬鹿でいいんだな」と思えます。
馬鹿でも、お金がなくても、ゲラゲラ笑って楽しく生きていれば
それでいいんだ、と。

ちょっと時期はずれですが

わたしが好きなお話で「長屋の花見(貧乏花見)」というのがあります。


貧乏な長屋の仲間たちが、大家さんのはからいでお花見に行くのですが
なにぶん貧乏なものだからお酒やつまみが用意できない。

そこでお酒の代わりに番茶を、かまぼこの代わりに大根を、
玉子焼きの代わりに沢庵を、「そのつもり」になって飲み食いして
大騒ぎしよう、という馬鹿話です。


店子のみなさんも家賃をたんまり溜めているのにシレッとしているし、
大家さんも「金がないんだから酒のつもりでお茶を飲んで酔っ払え」と
ムチャな要求をしてくるし、でもみんな楽しそう。


貧乏なのに暗くなくって、シャレが利いていて、
オチもストッと決まる、笑って楽しめるお話です。


☆ここからサワリが試聴できます

人間って馬鹿だからいい

たしか伊集院光さんも元落語家だったかと思うのですが、
落語にも伊集院光さんにも共通して感じるのは「優しさ」です。

馬鹿でも貧乏でもいいじゃない、面白ければ、楽しければいいじゃない。

10代初期を「伊集院光のOh!デカナイト」とともに過ごした自分としては
非常に感銘を受けるエピソードでした。


☆あわせてどうぞ!
「ひさしぶりなので、落語のことなど。」
http://d.hatena.ne.jp/hase0831/20100710