インターネットの備忘録

インターネット大好きな会社員がまじめにつける備忘録です。

旅を続ける音楽家たち

ということで行ってきたよUNIT。
旅団のリリースパーティでした。
http://www.myspace.com/ryodanmyspace


なんというか旅団は目を離した隙にどんどん進化するので、
興味を持った人、なんか普通の音楽に飽きた人は
いますぐ買ってみるといいと思う。


Terra Incognita

Terra Incognita

Iyaoi Rhythm

Iyaoi Rhythm


もちろんわたしは両方もってる。



代官山に降りたときは雨がかなり降っていた。
18時過ぎに入ったUNITはもう人でいっぱいだった。


初見だったGOMA da Didgeridoo。

DJしながらディジリドゥ?!というセットに最初驚いたけど
どんどん引き込まれて、エンディングでは時間の感覚がふっとんだ。


間のDJもよくて、一緒にいった女友達の恋愛話なんか聞きつつ
いいねーいいねーたのしいねーなんて笑ってたら、
メンバーがステージに揃った。


わたしの中にある彼らのキーワードは
ずっと「獰猛」「躍動」「祝祭」だった。


迫力のある音でどんどん迫ってきて、
立ちすくんでしまうような勢いに萎縮していると
とたんに焚き火を囲んだパーティのような楽しさと、
ハッピーがメンバー全員から溢れてくる。


音がいっせいに寄せてきて、
押し流されるように圧倒される。
そういうイメージだった。


この日の旅団は、すこし違った。
オープニングで見せつけた祝祭の狂気だけではなくて、
たゆたう海の波のように、空からおちる雪のように、
繊細で、優しく音を「織り上げて」いるかんじがした。


10人を超えるメンバーが奏でる音の向こうに
海があって、星があって、宇宙があった。


この日はVJもすごくよくて、そのせいもあったかもしれない。
流れるオーロラや打ち寄せる波をバックに踊り叫ぶメンバーが
砂漠を歩いて旅する楽団に見えた。


終盤、高く伸びるヴァイオリンで泣いた。
なんで泣いたか分からないんだけど、ぽろっと涙が出たら
それからどんどん止まらなくなって、前から5列目くらいだったのに
もみくちゃにされながらひとりでぼろぼろ泣いた。


心の奥にあった重くてどろっとした悲しみがちょっとだけ軽くなった気がして、
笑顔で腕を振り上げる団長さんを見てわたしまで笑顔になった。


わたしに思い入れが強いからかもしれない。
単純にタイミング的に疲れていたからかもしれない。
でもやっぱり旅団の音は、わたしの心をゆさぶるのだ。
その「豊かさ」にいつまでもひたっていたいと思った。


会場を出ると雨は強くなっていて、傘を差して駅まで歩いた。
女友達ととりとめもない話をして帰って、雨の音を聞きながら眠った。