インターネットの備忘録

インターネット大好きな会社員がまじめにつける備忘録です。

素直で謙虚で上機嫌/松浦弥太郎「正直」読んだ

「理想の男性像」ってありますか。

正直

正直

 

わたしにとっての「理想の男性」は、GHQに「従順ならざる唯一の日本人」と言わしめた白洲次郎、戦後を代表する時代小説家であり粋と美食の人・池波正太郎が二大巨頭なんですが、近年でいうなら、「暮しの手帖」編集長である松浦弥太郎さんも、そのうちの一人です。

今年の春、その松浦弥太郎さんがCOOKPADへ移籍されるという報せがあり、一部クラスタが騒然となった出来事がありました。個人的にも「暮らしの手帖」は好きな雑誌でしたし、松浦弥太郎さんのエッセイも何冊か拝読していて、紙、という媒体に思い入れのある人なんだろうなあという印象だったので、とても驚きました。

ということで、そのタイミングに合わせて上梓された本著には興味があり、やや遅ればせながら拝読したのですが、なんというか、読み終えたあと「おお……」とため息が出るような一冊でした。松浦氏の決断の理由を知りたくて読んだものの、ブレない軸、強い芯、それから、いままでの自分が積み上げてきたものを惜しげも無く崩して、また新しく積もうとできる無邪気な好奇心、みたいな、静かで穏やかなんだけど、とても力強い意志であったり、人生を賭けた決断をした男性の覚悟、みたいなものを感じました。

本文には繰り返し繰り返し、「孤独」という言葉が出てきます。

孤独だから他人に対しての思いやりが生まれ、優しくもなれる。巡りあう相手に感謝し、慈しむことができる、という考え方には非常に共感しましたし、「孤独」としっかり向き合うことが、大人である条件だと思います。孤独と向き合いながら、「すべての人が、誰からも愛される人になるために。すべての人が、誰をも愛する人になるために」という信念のもと、様々な仕事を手がけられてきた松浦弥太郎さんが次にどんなことをするのか楽しみだなと改めて思いました。

松浦弥太郎さんは高村光太郎の言葉「正直親切」に「笑顔」を足して、「正直親切笑顔」を人生のルールとしているそうです。迷ったときの道しるべとなる言葉を持つ、というのは、いいですね。わたし自身の道しるべは、たぶん「素直謙虚上機嫌」になるんだろうな、ということで、今回のタイトルにしてみました。

「素直と謙虚」は昔の上司に言われた言葉です。わたし自身、学歴もないし、本気で仕事に取り組み始めたのが20代後半と、遅かったんですね。なので周りに比べてかなり出遅れてるなと焦っていた時期があって、悩んでいました。そのときに「お前は確かに知識はないけど知恵がある。それに素直さと謙虚さをもっているから、遅咲きかもしれないけど、きっと伸びる。素直でないと人に質問できないから知識が増えないし、謙虚でないと、誰からも手助けしてもらえない。学歴や知識だけあっても、だめなんだ。だからその素直さと謙虚さを、絶対になくすなよ」と励まされたことがあり、そこからずっと忘れずに、今でも思い出している言葉です。

そして最後にそこへ自分自身の生きたいスタイルとして決めている「『いつも機嫌がいいひと』でいる」を加えた、この3つでいこうと思います。

hase0831.hatenablog.jp


こういうのは、年に1回くらい考えてみると面白いかも。

今日はそんな感じです。

チャオ!

正直

正直