インターネットの備忘録

インターネット大好きな会社員がまじめにつける備忘録です。

言い負かしてその後どうするの?

例えば相手と交渉や調整をしなければいけないとき。
相手は取引先でもいいし自分の部下やプロジェクトメンバーでもかまいません。


どう考えても自分の主張のほうが理屈が通っているし、相手は感情的/追いつめられてネガティブになっていて、何をどう言っても言い訳モードになってたりすると、議論がグダグダになったりしますよね。

「だって○○が××だったから」「それは××が△△だから」と言われて、「ハァ?!そんなの言い訳じゃん!このひとなに言ってるの?!」と思ったりすることがあります。
でもそういうときに、相手の主張の矛盾点をついて論破し、言い負かすことって意味があるんでしょうか。


「いやいや、それはオカシイでしょ」
「なに言ってんですか、それ違うでしょ」

と、きつい言葉を投げて相手をやりこめて、ひどいときには鼻で笑って相手を侮辱して、その瞬間はスカッとして気持ちいいかもしれませんね。でも、その後どうするんでしょうか。


本筋の目的は、相手と一緒になってあたるプロジェクトの円滑な進行であり、その成功ですよね。その中で、お互いつまづいたりトラブルで頭に血が登ったり、余裕がなくなってテンパったりって、誰にでもあることだと思います。というか、自分の経験では100%あります。絶対にあります。にんげんだもの。


そのときに相手を言い負かして、「ほら、自分の主張は間違ってないだろ!」と誇示するのって、その瞬間だけ、自分のプライドを満足させるだけの効果しかないのではないでしょうか。
相手はなぜそんな理屈が通らないことを言い出したのか?なにでつまづいているのか?なにがネックなのか?を考えて、最適解を探すことが調整役(わたしの場合はプロデューサー/ディレクターですね)の仕事なんじゃないかなあと最近思います。


仕事の三大要素って

  • 納期
  • 予算
  • 品質

だと思うのですが、これらのパラメータは、品質を除いて、ある程度は変更できるもの。
ひどい相手だと「ぜんぶこっちの言うとおりにしろ!」なんて言い出す人もいますが、納期が縮まれば予算は上がるし、予算がなければ納期を伸ばす(もしくは相応の仕様にする)など、理路整然と説明し、調整していくしかないんです。

#品質と仕様は必ずしもイコールではなくて、相手の求める仕様(と、こちらからのせる付加価値)を満たすことが品質を担保する、ということだとわたしは考えます


で、だいたいここでこじれるのって、この三大要素の数字をお互い共通認識できていないからってことが多くって、ここを最初にきっちり押さえておかないと、のちのちこじれる可能性がぐんと高まりますよー、という備忘でした。