見た夢の話。
人間誰しもが「プライド貯金箱」みたいなのを持っている。
形はまちまちだけど、誰かに「好き」って言われたり大切にされたら見えない何かが貯まっていく。逆にヒドイ目に遭わされたり傷つけられたり、バカにされるとその見えない何かは減っていく。
尊重されなかったなとか傷つけられたなと思うとき、わたしは「あ、いま貯金残高が減ったな」と思って悲しくなる。イメージでいうと他人がやってきて、わたしが胸のところで抱えている貯金箱を「ばこん」と殴り、貯金箱からはザラザラと見えない何かがこぼれおちる。
わたしはそれをただ為す術もなく見ている感じ。
貯金箱の大きさや残額は人ぞれぞれなんだけど、すごくつらいことや悲しいことがあると、わたしはそこからいくらか引き出して、自分のプライドに充当する。そうすると貯金残高は減ってしまうけど、自分のプライドは少し回復して、なんとか元気も戻ってくる。
でも引き出す一方だと良くなくて、減ってしまった残高をどこかから借りてくることはできないから、ゼロになった瞬間に、生きる元気がなくなってしまう。だからなるべく減らさないよう、誰かに増やしてもらえるよう、わたしは周囲に気を配りながら、貯金箱を大切に抱えて生きている。(残高がたくさんある人には、もしかしたら利息もつくかもしれない)
誰かの貯金箱に寄付しても自分の貯金箱から残高が減ることはなくて、むしろ相手が喜べば、きっと自分のも増える。だからみんなもっと周りの人に寄付すべき、みたいな話を一生懸命誰かにしていて、わたしはそういうふうに考えているから、自分の損とか考えないで、誰かの貯金箱にどんどん寄付していきたいんだ、なんでそれがわからないんだ、と熱弁を振るっていたところで目が覚めた。
起きて身支度をしながら、なんでこんなことを考えたんだろうと思っていたんだけど、その貯金箱に貯めてるものって実は共通ではなくて、わたしはドル建てだけどあの人は日本円、あの人はこども銀行のコイン、みたいにバラバラになってる。だから、相手の貯金箱に入れるときにはちゃんと相手が貯められるように、わたしが両替してあげなきゃいけない。
でもこの両替をしてくれない人が思いのほか多くて、「寄付してやってるんだから喜べよ」「違う通貨でしか貯められないお前の貯金箱が悪いんだろ」と言ってくる人もいる。
そういうときには悲しくなるけど、相手はわたしが何で貯金していようとどうでもいいのだから「受け入れられなくてごめんなさい」と言うしかなくて、その悲しみのやり過ごしかたを、もっとしっかり覚えていかなきゃいけないな〜と思ったせいだったのでした。
人間の夢っておもしろいな〜。
今日はそんな感じです。
チャオ!