インターネットの備忘録

インターネット大好きな会社員がまじめにつける備忘録です。

ゴルジェ(Gorge)という現象、そしてそのカルト的熱狂

今日はDOMMUNE「The Mystery of GORGE/BROADJ♯856」〜ゴルジェ、この呪術的NU GROOVEの神秘…という特集に足を運んでみました。
GORGE、ゴルジェと読むそうなのですが、まったく情報がなく、なのにも関わらずたまらなく魅力的で神秘的なこの音楽について素人なりに備忘してみようと思います。
☆昨日出演されたdub氏の音源がアップされてました!ust観れなかった人も良かったですね!
https://soundcloud.com/dubstronica/one-push-at-dommune-gorge


☆昨日の意味不明感を伝えたくて久しぶりにトゥギャりました☆
2013/4/4(木)DOMMUNE ゴルジェ特集のまとめ
http://togetter.com/li/483177

GORGE(ゴルジェ)って何

最初の出会いはJukeのイベント「Shin-Juke」でのライブでした。
Jukeもdubstronicaさんに熱烈に推されてハマッたジャンルだったのですが、またさらに新しいのが出てきたのか!とビックリして色々調べてみると、コアになる情報はひとつもなく、外殻をなぞるような情報しか見つかりません。

Gorge(ゴルジェ)まとめ
インド〜ネパールの山岳地帯のクラブシーンで生まれた新ジャンルの音楽「Gorge」について。
http://togetter.com/li/264271

VARIOUS GORGE BOOTISTS『Gorge Out Tokyo 2012』(Gorge In)


最近ネット上で話題の"ゴルジェ(Gorge)"は、インド〜ネパール山岳地帯のクラブシーンで生まれた音楽だそうで、クライミング・カルチャーと深い関わりを持っている(蛇足だが、ゴルジェと同じスペルを持つ"ゴルジュ"という登山用語がある)。そんなゴルジェのオリジネイターとしてリスペクトされているのが、DJ Nangaなる人物。DJ Nangaが言うには、《Use Toms(タムを使うこと)》 《Say it "Gorge"(それがゴルジェと言うこと)》 《"Don't say it "Art"(それがアートだと言わないこと)"》という3つのルールによって形成された"GPL(Gorge Public License)"に準拠している音楽を、ゴルジェと呼ぶらしい。ゴルジェを鳴らす者は"ゴルジェ・ブーティスト"と呼ばれ、日本はもちろんのこと、アルゼンチンのMVVMやカナダのシアターXなど、"ゴルジェ・ブーティスト"は世界中に存在している。そして、そのゴルジェ・ブーティスト達が一堂に会したコンピレーション・アルバム、それが『Gorge Out Tokyo 2012』である。


http://cookiescene.jp/2012/07/various-gorge-bootistsgorge-ou.php

GORGE.IN.CLIPS
http://gorge-in.tumblr.com/

ゴルジェとの出会いを教えて下さい。
2008年にAstroman Recordsからリリースされた世界のエレクトロニック・ミュージックを集めたVA『Separate Reality』(Astroman/AR-201)で初めて聞きましたね。これでGorgeを聞いた人は多いんじゃないかな。
南アフリカのシャンガーン・エレクトロとか、メキシコのトライバル・ワラチェラとか徐々に紹介されてきた世界の土着エレクトニック・ダンス・ミュージックのコンピなんだけど、その中にあったのがネパールのGorgeオリジネーター、DJ Nangaの「Catcher In the Gorge」。
正直、初めて聞いたときは「?」って思いました(笑) 荒々しいタムの連打とクラッシュ、変な電子音がひたすら鳴っていて、いつになったらキックが入るのか、と思ったらそのまま盛り上がっていきなり終わる感じで。でもなんか気になったんで、何度か聞いていると、妙にハマってきて。自分がずっと好きだったThis HeatとかPop Groupとか、ポスト・パンクのハードコアさに近い感じがして。
でも当時、まったく日本に情報がなかったしそれ以上追いようもなくて、そこはそれで終わるんですが。

http://theinterviews.jp/hanali/3492769

GORGE I/O まとめ version 2.0 SP2
http://matome.naver.jp/odai/2134029145991473401

誰にも出来ない! Gorgeの作り方
http://nanapi.jp/45998/

えっ……ちょっと全然意味がわかんないんですけど……。

とりあえず、日本のGORGEシーンはhanaliさんというDJが牽引しているらしいという情報を得てSoundCloudで予習。
https://soundcloud.com/hanali
なんというかこう、ゴリゴリとしているというか、ゴツゴツしているというか、落ちたら死ぬとかぶつかったら死ぬとか、そういう。すぐそばに死がある、みたいな、緊張感と重さを持った音楽らしいということを把握。


SoundCloudを「Gorge」タグで見てみるとこんだけありました。聴ききれない!!!
https://soundcloud.com/tags/gorge

GORGE三か条って何

  1. Use Toms(タムを使うこと)
  2. Say it Gorge(それがGorgeと言うこと)
  3. Don't say it Art(それがアートだと言わないこと)

以上!
この3つを守っていれば、GORGEと名乗っていい。……らしい。
ますます意味不明なんですが……!!!

「ググっても意味が分からない」という魅力

とりあえずいろんなググり力を駆使してやっとたどり着いた、日本語でのゴルジェ情報ページ。

「インド〜ネパールの山岳地帯のクラブシーンで生まれたジャンルで、低音の強調とタムの連打が生み出す呪術的なグルーブが特徴」と一部で話題騒然、最近ではこれまた日本でも猛烈に熱い「Juke/Footwork」シーンとも素敵な化学反応を起こしている「GORGE(ゴルジェ)」。その秘密のベールが脱がされるようです。


【告知】4/4(木) DOMMUNEの「The Mystery of GORGE/BROADJ♯856」〜ゴルジェ、この呪術的NU GROOVEの神秘…という特集でDJをします。|拝むように弾いてくれ

元々はインド〜ネパール山岳地帯のクラブシーンで生まれ、
低音の強調とタムの連打が生み出す呪術的なグルーブを特徴とするGORGE(ゴルジェ)は、
近年カナダやアルゼンチンでも熱い盛り上がりを見せる、注目の音楽ジャンルだ。
GORGEの誕生に深く関わり、ネパールのGORGEシーンを代表するCLUB SherpaのレジデントDJ、DJ Nangaはこう語る。
「このグルーヴは岩の崇高さと奔放さを物語っている。ヤツを掴むとき、僕は行き、そして死ぬ」。
またアルゼンチンGORGEシーンで活躍するDJ、DJ FhuckTheChipping曰く
「ここには人間の表現は何もない。あるのは岩の硬さだけだ。君は耐えられるかい?」


GORGE IN
http://gorge.in/

うん、やっぱりよく分からない!


でも、音を聴いてヤバイということだけはよく分かったので、万難を排して足を運ばざるを得ませんでした。初DOMMUNE。こういう機会でもなければ、絶対に足を運ばなかった場所(だってネットで観れるから)。そしてそこで知り合った人たち。

生で触れた音の凶暴さ。ヤバイ!!!!!

何かが生まれる瞬間の空気は必然カルト的である

初めて行ったDOMMUNEは想像以上に小さな空間で、平日の19時という音楽イベントとしては早めの時間にも関わらず、酸欠になるんじゃないかレベルでびっしりと人が入っていました。そして爆音で流れるゴルジェ。
わたしは自分がそれなりに情報収集能力はある方だと自負していて、この場にいる人たちと持っている情報量にさほど差はないだろうと思っていました。にも関わらず、おそらく持っている前提情報の量は変わらないであろう人たちが、ゴルジェのサウンドに熱狂し、没頭し、陶酔している様子は、まさにカルトでした。


この音楽ジャンルはどういうルーツだ、とか、どういう人たちが賛称しているかとか、マジで関係ないんですね。
自分の耳で聴いて、身体で感じた音を好きかどうかと思うか、そういう本能的な感覚で「これはヤバイ!」と思った人が集まった空間は、一種の宗教的なトランス状態で満たされていました。
冷たい水を浴びて寒いとか、強い日差しを浴びて熱いとか、そういうレベルで「これは良い」と直感で感じた人たちの集団が、ひとところに集まって、同じ時間と空間を過ごすというのは非常に独特で、ものすごい経験をしたと思います。


何か新しいものが生まれる瞬間の熱量というのは、こういう空気から発生するんだな、というのをまざまざと見せつけられた気がします。本当に、本当にカルチャーショックでした。(ゴルジェショック、G-ショックっていうそうです)


さっそく第二弾の話も挙がり、5月に予定されているそうなのでぜひチェックを。
そして当日のトークセッションでゴルジェについての深い見識を披露してくださったHiBiKi MaMeShiB氏の、さらなるゴルジェ分析にも期待したいところです。


検索すればある程度の情報が手に入り、知ることが出来る現代、ググってもググっても分からないことって、たまらなく魅力的で、ものすごく惹かれます。ゴルジェ、要チェックです!!!
togetter.com