観てきました、正月早々。2日連続で。
「劇場版501」とは
【あらすじ】
このドキュメント501は劇場版テレクラキャノンボールのヒットに気を良くしたAV監督カンパニー松尾が2014年3月、渋谷の居酒屋で、功労者ビーバップみのるに何気なく言った一言、「みのるちゃん、ご褒美に好きなの撮っていいよ」から始まった。““つまらないAVは見たくない”をキャッチコピーに掲げるハマジムにふさわしい面白いAVを目指したビーバップみのるは、その直前に面接した“なんとなく有名になりたい”AV女優霜月るなを本当に有名にするべく人類最強の顔射の女王を目指すプロジェクト501を発動させる。
501とはAV界における最多顔射回数を意味する数字であり、さらに最後の1発を人間の100倍精子を発射す豚にお願いするという、達成すれば文字通り人類最強となる壮絶かつ夢のある企画だった。
早速501はスタートするが、その構想は撮影開始早々もろくも崩れてしまう。その意外な展開に耐えきれなかったみのるは彼女の元を去り、ひとりになる。
ひとりになったみのるはどうするのか?
ナンパ、テレクラ、vine、Twitter、Youtube…狂人化したみのるはメディアを駆使し “情に訴える映像”を公開する。
その“くやし涙”に同調したこれまた色々抱える男や女や物資までもがインターネットを経由して続々と集結する…すべてはビーバップみのるが掲げた501”のために。その混迷の結末はいかに…
と、あらすじを引用しましたが忘れてください。あまり役に立ちません。映像がすべてを物語っているし、映像でしか伝わらない「何か」があるタイプの映画だろうと思います。そして果たしてこれが完成形なのだろうかと、この状態での上映が許されていいのだろうかと混乱させられると思いますがもうわたしは「これでいいのだ!!!」と声を大にして言いたい。そういう映画でした。あとたぶんこれはビーバップみのるさんにしか許されない作品だと思いました。言うならば脳みそに割り箸突き立てられててぐちゃぐちゃにかき回されたような気持ちになります。
とはいえ何しろビーバップみのるさんの声、語り口、風情、笑顔、ぜんぶが愛らしくて、「しょうがねえな!!!!!」と思ってしまう2時間でした。
2016年1月8日(金)まで、渋谷ユーロスペースにて。
翌朝起きて、混乱と寝起きでぼんやりした頭のままこのTweet見て「マジかよ!!!」って声が出ました。そこも含めて、やっぱりこの映画すごい。
これからハマジムで編集し直すらしいよ。 #劇場版501 pic.twitter.com/QB09tz1KzN
— 鶴岡法斎 (@tsurock) 2016, 1月 2
コンテクストが膨大なので、YouTubeくらいは観ていくといいかも。
エグいしグロいし感動するとかそういうアレはないので、「観て損した」と思う人もいるかもしれません。わたしも途中でちょっと気持ち悪くなりました。が、そこは自己責任で。
「劇場版テレクラキャノンボール2013」とは
東京から仙台、青森を経由して札幌まで。
車3台、バイク2台でレースしながらテレクラやナンパ、各種出会い系を駆使して現地素人をハメ倒すAV最速最強決定戦『テレクラキャノンボール2013』。DVDは10時間の超大作となり、その発売記念として2014年2月、今は亡きオーディトリウム渋谷で6日間限定公開されたのがこの『劇場版 テレクラキャノンボー2013』。
劇場版の完成は上映2日前、宣伝は最低限(ポスター、チラシ、監督、出演者、劇場のツイッター)のみ、しかも内容がレースであるため、優勝者及び劇中で起こる最大の仕掛けはネタバレ禁止という何も宣伝しようがない悪条件の中公開が始まるが、監督カンパニー松尾の呼びかけに応じた豪華なトークゲストが話題となり、さらに爆笑と驚きと悲鳴と謎の感動で包まれる劇場体験がネタバレ禁止ゆえの逆宣伝効果と重なり、公開直後からツイッター等で絶賛され拡散。公開3日目以降連日満員となり、AVベースの単館レイトショー公開作としては異例のヒットを記録。その後もツイッターのみの宣伝で快進撃は続き、全国各地の大小の映画館、ライブハウス、イベントスペース、食堂!
でも上映され、5月にはめちゃイケでリスペクト企画が放映させるなど話題が話題を呼び、遂に10月にはテアトル新宿を3日連続満員にする快挙を達成、2014年度、最大のカルトムービーになった。
劇場版 テレクラキャノンボール2013(ブルーレイ&DVD2枚組) | SHOP | HMJM | 面白いAVはここにある | ハマジム
2016年元旦に芸人キャノンボールの放送が決まり、また元祖テレキャノを劇場でみんなで見たいと思いこのタイミングでの新春リバイバル上映を仕掛けました。『劇場版 テレクラキャノンボール2013』1/2〜十三シアターセブン、1/3〜渋谷ユーロライブにて。いずれも限定4日間です!
— カンパニー松尾 (@company_matsuo) 2016, 1月 1
という感じのリバイバル上映でした。
こちらは2016年1月6日(水)まで、渋谷ユーロライブにて。
内容はもう説明するまでもなく最高で、何度もこのフォーマットを使ったバラエティが作られるのも頷けます。キャノンボールという「高速で移動する」ってもうそれ自体に絶対的な快感があるわけで、そこへさらにポイント取得でランク争いをするというゲーム要素まで入っていて観ている方もアドレナリンがバンバン出てきます。さらに単なるナンパ&セックスの点取りゲームというだけではなく、AVは究極のドキュメンタリーで、出演する女性のいい顔をいかに撮るか、その女性のセックスをどう魅力的に撮るかを考え抜いて撮影し発表し続けている人たちが、自分の身体まで張って勝負しているわけですから、その過程は絶対に面白くなるに決まってる。
セックスシーンは出てきますが、エロいというよりダサく、なんとも間抜けで笑えるし、そこへわたしが好きなカンパニー松尾さんの、情緒的というかエモーショナルな演出がところどころ入っていて、とてもグッと来る。
自主上映のためハマジムスタッフの方、というかカンパニー松尾さんやアキヒトさんが普通に列整理とか物販やってて、驚きましたが、そういった状況も含めて、会場の一体感、というのが強かったように感じます。
音楽だいすきクラブさんの特集がめちゃめちゃ面白いのでこちらもぜひ!
で、何が言いたかったかというと
そんなエモーショナルな、人間の、ダサくて、間抜けで、でもめちゃくちゃカッコいいところを撮影することにかけては日本一、いや世界一なのでは?と思える人たちが密着して、Have a Nice Day!のドキュメンタリーを撮っているわけですね!!!!!
昨年あまりの衝撃で思わず書いてしまった1118@恵比寿LIQUIDROOM、このリリパの様子も、もちろん映像に収めているそうです。
本来映画化にあたっては先に公開先や配給方法を決めて動くものだが、僕は映画屋じゃないのでそれはしない。今年岩淵が撮り貯めた素材に以前からハバナイ、NDG、おやホロらを追いかけている撮影チームや個人にも協力してもらい素材を提供してもらって1本の映画にする。まずはそこからだ。それに力があればどう公開しようが自ずと人が集まる。そう勝手に信じている。
カンパニー松尾さんのこの文章にもあるように、まず先に作品を仕上げるため2016年春公開を目処に編集作業を進めているそうなので、なんというか微力ながら「マジで絶対に観たいから何が何でもどこかで公開してくれ頼む!!!(できれば早く)」というこの気持ち届けという思いでこの感想エントリを書いた次第です。
興奮さめやらぬ状態で書いたので文章がとっ散らかってますが、このまま公開しちゃおう。
今日はそんな感じです。
チャオ!