愛する池波正太郎先生の「男の作法」の一節。
タクシーに乗ったとき、100円でもいいからチップを渡せ、というもの。
続きを読むそうすれば、その人がその日一日、有る程度気持ちよく運転できるんだよ。
それで、おおげさかも知れないけれど、交通事故防止にもなるんだよ。
少なくとも、次に乗るお客のためになっているわけだ。
みんながこういうふうにして行けばだね、一人がたとえ百円であっても、世の中にもたらすものは積み重なって大変なものになるわけだよ。どんどん循環してひろがって行くんだからね。
だから、そのことを考えて実行することが、
「男をみがく…」
ということなんだよ。
ということは、根本は何かというと、てめえだけの考えで生きていたんじゃ駄目だということです。
大勢の人間で世の中は成り立っていて、自分も世の中から恩恵を受けているだから。