インターネットの備忘録

インターネット大好きな会社員がまじめにつける備忘録です。

人は自分の物語を生きることしかできない/映画『モッシュピット』感想文

映画『モッシュピット』を土曜日と月曜日に観た。

土曜日に観終わった後しばらくは、自分の中で整理がつかなかった。
納得がいかない、と思った。あのシーンもあのシーンも、あのエピソードも、どこにいっちゃったの、と思った。しかしLIQUIDROOMモッシュピットを真上から撮った映像はとてもきれいで、もみくちゃになる人たちのうねりが、ひとつの生き物のようだった。そこにすべてがあった。だからこそ混乱した。

モヤモヤした気分で週末を終え、月曜にもう一度、足を運んだ。観終えた人たちの感想を受けて、音圧の強化をした、という知らせがあったのと、関係者席でなく、自分のお財布から出したお金で得た席で観ないまま感想を言うのは、なんだかカッコ悪いと思ったからだった。

なので、本感想は映画『モッシュピット』の監督インタビューをして応援している立場からではなく、あの11月18日の夜をきっかけに彼らに夢中になった1人の会社員が、この映画を見て感じたことを率直に書きます。

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20160525

映画『モッシュピット』の核ともいえるバンド、Have a Nice Day!のワンマンライブへ。
今日はそれだけのために早出してバリバリ仕事を終えた。

ほぼモッシュピットの中で過ごしてTシャツは汗だくだし白いスニーカーは薄汚れた。あの空気を完璧に説明するための言葉をわたしは持たない。何をどう表現してもあれ以上のものにはならないし、ステージから客席を睨む浅見北斗さん以上のメッセージが伝えられる気がしない。

とにかくお会いしたかった方、ご挨拶したかった最低限の人にだけお礼を伝えて、会場を後にした。帰り道のビストロに1人で入り、ワインと少しの美味しいものと一緒に、ハッシュタグで今夜のことを追った。わたしには到底手の届かない世界があった。皆が幸せで皆が何かの事件を目撃したような興奮に我を忘れていた、わたしも含め。打ちのめされて、ワインを数杯飲んで帰るところ。

悔しい。でもこういう悔しさを与えてもらえたことを、何よりの幸福だとも思う。今日はよく眠れそうな気がします。

それでは。