晩ごはん、家族で外食をしたときに、おでんのこんにゃくに切れ目が入っていて、娘に「これ、かわいいね」と言われた。
こんにゃくの切れ目をかわいいという感性も好きだなあと思いつつ、「こうやって切れ目を入れて煮ると、味がしみるんだよ」と教えると、自分の取り皿にあったはんぺんに子ども用のフォークを刺して「こうすると味がしみるから」と言うので、食べる準備ができてるものには切れ目は入れなくていいんだよ、とまた教えた。
教えたことをすぐ自分でも使ってみるところがとても子どもらしくてかわいいなと思った。
そのあとスーパーに寄って、夫と娘が外で待っている間、夜空を見上げていた娘が、会計を終えて出てきたわたしに「お月さまが、はんぺんみたい」と教えてくれた。
それは確かにさっき食べた丸はんぺんのような形をしていて、夜空にぽかっと白く円を描いていた。
きれいだなと思っていると、夫が「あのはんぺんには何がしみているの?」と娘にたずねた。
手をつないで歩き出しながら、娘は「空のはんぺんには、夜がしみている」と言う。
その表現に感心して娘を褒めたのだけど、実のところ、それは夫が後付けで加えて教えたことらしく、なあんだ、と夫婦で笑った。
夫が後付けで加えた表現だったとしても、でもそれはそれで親子合作みたいでいいな、と思った、ちょっといい夜なのだった。
今日、お仕事始めの人もいるかもしれませんね。お互い頑張りましょう!