後輩や部下がうまく育たない、みたいな相談をたまに受けるのですが、個人的に思ってることを備忘。
後輩や部下が出来ると、思わず張り切ってあれこれ指導しなきゃ!とかきちんとマネジメントしなきゃ!と考えて試行錯誤した結果、思うように相手が動いてくれなくて、壁にぶつかるときがあると思います。
もちろんメンバーに任せた仕事の進捗や状況把握はとても大切なのですが、「相手を自分の思うように動かす」のは無理、というのも理解しておくといいんじゃないかなと感じます。
「こういう部下にはこう言え」みたいな、カテゴリでくくった指導法みたいなものが有効なことってあまりなくて、大切なのは、ちゃんと相手を見て、「この人はどんなときに喜んで、どんなときにやる気が出るのかな?」というのを考えること。
その人の「得意・不得意」をちゃんと見極める、というのが上司になったとき必要となる技術なんじゃないかなと思います。
得意なことはどんどん任せて、不得意なことはどうやったら「良さ」を活かして乗り切ってもらえるかを考える。そして目標の達成へ向けて、自分の経験や上司側から見て思うことをアドバイスし、本人に新しいやり方を考え・試す機会を与え、その施策が軌道に乗るまで見守ること。
もちろん「このままだと目標達成は難しいかもしれないな」と思ったときにストップをかけるのも上司の役割で、それでも挑戦したい、と本人が言う場合には新たなアドバイスを与えること。
本人の不得意なことを克服させて云々という気持ちは理解できますし、必要なことだとも思いますが、まずは本人が「仕事って楽しい!」と思えるようになるまでは、得意なことをしっかり伸ばし、本人が気付いていないかもしれない良さを引き出すのが上司の仕事なのではないかな、と思います。
ただそうなると上司(管理職)はマネジメントに徹することが必要になり、現状のタスクと目標が乖離してしまうことが多いので、これもまた悩ましい話ですね……。
子どもの心のコーチング―一人で考え、一人でできる子の育て方 (PHP文庫)
- 作者: 菅原裕子
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2007/10
- メディア: 文庫
- 購入: 21人 クリック: 201回
- この商品を含むブログ (38件) を見る