インターネットの備忘録

インターネット大好きな会社員がまじめにつける備忘録です。

生きていくための仕事と死なないための仕事

年末ですね。
なんだか最近考えることがいろいろありまして、働き方とか生きていくためにとかどうやって食べていくかとか、そういう泥臭いことばっかり悩んでるのですが、ふと思ったことを備忘。

年齢的に「好きを仕事にする!」とか「女性でも自分らしく働く・生きる!」みたいなのを刷り込まれてきた世代だと思うのですが、好きなことだけして生きていくにはものすごく工夫とか考えることが必要で、生活していくためにはそうじゃない仕事もあって、それもそれで必要なんだろうなあと思います。

全員が全員、「好きなことを仕事にする」が出来れば幸せなのかもしれないですけど、そもそも「働きたくない、寝て過ごしたい」みたいな人もいるわけで、そういう人は「働くことが前提」の話が通じないじゃないですか。

さらに「好きなこと」がお金になりにくい人たちもいるわけで、そういう人たちに「好きを仕事に!」とか押し付けても「好きなことで食えてない自分はダメなやつだ」みたいに追い込むだけなんじゃないかなあと思っているのです。


でいうと、仕事=食べていくためのお金を稼ぐためにすることには二種類あって、「生きていくための仕事」と「死なないための仕事」があるんだろうなあと。


超ざっくりした図なんですけど、みんな「好きなこと」かつ「食べていけること」ばっかり目指せ目指せって言われ続けて、「仕事キライ」とかよくないし「仕事大好きで毎日キラキラしてます!」みたいなのが善いとされてますけど、そんなのぶっちゃけ全員が実現するのは無理じゃないですか。社会のバランス的に。

仕事をしていく上で「ああこれは楽しいな」とか「こういうのをもっとやりたいな」みたいな瞬間があるほうがそりゃ良いに決まってるんですけど、そうじゃない仕事もじゅうぶん必要で大切で、そうやって生きていくやり方をしている人のほうがたぶん圧倒的に多くて、そんな生き方をもっと肯定したっていいじゃないか、と思ったわけです。


何が言いたいかよく分かんなくなってきましたけど、大きく分けると

  • 好きなことを仕事にできず、好きじゃないことで生計を立てても決して恥じることはない
  • 好きなことで食べていけないなら、それ以外に食べていける方法を探すのも大事で必要

みたいなことです。


「嫌いな仕事だけど食べるためにやってる」って、それはそれで偉いなあと思います。
恥じることはないし、自分で稼いで生活しているなら、それだけでじゅうぶんスゴイことで、もっと胸はっていいんじゃない、と。たぶんこういうのってうちの親世代が乗り越えてきたところで、「家族のためにガマン」とか繰り返さないほうがいいと思って試行錯誤しているのが今の働き盛り世代なのだろうなと思うんですけど、好きなことを仕事にしてそれで食べていくってやっぱりすごく大変なことで、運も必要なことなので、結果的に「死なないための仕事」をやっていく生き方を選択したとしても、それを否定するこたないんですよね。


いやもちろん好きなことで食べていけるならそれに越したことはないので、それが出来る人はそうすべきだと思います。そうやっていくことでの苦労も絶対にあるのですが、たぶんそうやって生きてる人は幸せだから自分が苦労してるとかあんまり言わないんじゃないかな。というか苦労と認識してないのかもしれないですね。


そいで好きじゃないことを仕事にしている上に生活していくだけの稼ぎがないなら、それは誰も幸せにならないので、どっちかだけでも取れる仕事をサッサと探すほうがいいんじゃないかなーと思ったりしました。すぐに見つからないかもしれませんが、動かないと見つけることすらできないですからね。


「楽しい」と「生活」を両立できる、全部を欲張れるほどの才能も技術も、自分にはないかもと思ったとき、

  • 食べていけないけど楽しい仕事=生きていくための仕事
  • 楽しくないけど食べていくための仕事=死なないための仕事

みたいにとらえて、両方をバランスよく取っていくのもありなんじゃないかなー。
どっちかだけだと、それはそれで心が死んでしまう気がします。


そんなこんなで、ならば自分はどうかな、そうやって好きなことだけで食べていけるように考えたり工夫したり、できなかったら死なないための仕事を確保できるように動けているかな、みたいなことを年の瀬にぼんやり考えたりしていたのでした。


今年もあと少しですが、死なずにがんばりましょう。

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追記:みんな大好きまなめはうすで取り上げていただきまして、

ちきりんさんの記事を思い出したw
http://homepage1.nifty.com/maname/

とコメントされていたのですが、確かにそうですね。

ちきりんさんの記事だと「食べていくだけの収入があることは前提で今さら書くまでもない」みたいな感じだったので、すごく遠いというかエリートの世界な人たちのお話だなーと思った気がします。「楽しい」こともなく「学べてる」こともないけど、食べていくのにじゅうぶんである、という働き方に否定的な印象だったので、そんな言い方はないんじゃないの、と思ったりしました。


まあでも「家族のためにガマンを『してやっている』」みたいに、自分の生き方を人のせいにするのは良くないことだと思うのですが、それはまた別のお話。