インターネットの備忘録

インターネット大好きな会社員がまじめにつける備忘録です。

【観た】「ぐるりのこと。」

「ノー・カントリー」の予告編でみてもう
待ちきれなくて待ちきれなくて、
上映開始週の週末に時間が取れなかったので
むりやり仕事を切り上げて平日に観に行きました。




1組の夫婦、女癖が悪い法廷画家のカナオと、
小さな出版社で働くちょっと神経質なショウコの物語。


「うだつのあがらない」を絵に描いたようなダメ夫を
リリー・フランキーが超自然に演じ、セックスする日を
カレンダーに記入までするほどキッチリしている妻を
木村多江(多江たん!)が演じるという夢のコラボ。


まー、よくはまってた。


いちいち自然すぎて、長回しでみている
プライベートビデオみたいだった。


ストーリーも重めなのだけど見やすく、
ところどころでクスッと笑わせられたり
ほのぼのさせられたり。


最終回の指定席で両隣に女性が並んで
真ん中にわたし、の女性3名が、
あるシーンのまったく同じタイミングで
泣いたのにはちょっと笑えてしまいました。


まったく同じ台詞がぐっときたんだろうなー。
カナオはよくも悪くもぶれがなくて、
どんなときでもずっとそばにいてくれて、
ショウコが死にたいくらい絶望しているときも
「まあ、そんなときもあるよ」と隣にいてくれる。


女性だからどうこうって関係あるのだろうか。
月の満ち欠けみたいにアップダウンする自分を
ざっぱーんと海みたいに受け止めてくれる男性はいい。


でもカナオ自身にも絶望経験の気配があって、
それが彼自身のぶれのなさに関係している気もする。
#また、これが、そそるんだ。


他人に左右されないって、逆に他人を信頼していなかったり
深く愛していなかったりするのと似ている気がした。


そういう意味では他人のひどい言動に傷ついたり
うまくやれない自分(他人に対して)に泣いたり
だめな親に対してイラついたりしているショウコは
すごく愛情深い人なんだろうなあ、とおもったり。



カナオはどうしようもなくだめな夫かもしれないけど
わたしはああいう人がほしいです。
どこにいるんだろなー


▼ ぐるりのこと
http://www.gururinokoto.jp/