インターネットの備忘録

インターネット大好きな会社員がまじめにつける備忘録です。

20161101

朝は雨でしたが午後には晴れて、空に雲が層を作りグラテーションになっているのを眺めた日でした。写真を撮っておけばよかったな。

さて、今日も忙しかったです。さすがにこれは、と思う事態に割って入ったり代わりに謝ったり、その一方で研修を受けにあちこちのフロアを行ったり来たりして迷子になりかけたり、毎日いろんなことが起きるので、飽きないなあ、と思います。

映画の日だったので、定時で飛び出して「永い言い訳」を観に行きました。とてもよかった。

本木雅弘演じるタレント作家、主人公の幸夫は、深津絵里演じる奥さんが友人と旅行に出かけた先で事故に遭い亡くなった時、自宅に不倫相手を連れ込んでいたような嫌なやつで、奥さんが亡くなったのに涙も流せない、自責の念に駆られてやってきた不倫相手をそのまま押し倒して呆れられたりするダメっぷりです。そういう男が、奥さんの親友の遺族と過ごす時間を描いた作品で、一年を通じた季節の移り変わりが美しく、幸夫は本当にダメな男だし、小さな男だし、欠点だらけで情けなくてみっともなくてカッコ悪いんですが、ああ、そうだよねえ、しょうがないよねえ、でも、せめて、どうかあなただけでも幸せに、と思いながら見守ってしまう物語でした。桜や蝉、金木犀といった風景の移り変わりと、奥さんに切ってもらって以来そのまま伸びてゆく幸夫の髪が彼の時間を代弁していて、ラストシーン、窓から流れてくる風の匂いが伝わってくるような美しさでした。ラブストーリー、と銘打たれているのをどこかで見ましたが、果たしてあれは、ラブストーリーだったのかなあ。奥さんは本当にもうひとかけらも幸夫を愛していなかったのかしら。でもきっと真実は誰にも分からなくて、もしかしたら奥さん本人も分かっていなくて、もうひとかけらも愛していないと思う瞬間と、それでもやっぱり愛してしまっている自分の間で揺れていたのかもしれないし、その揺れも含めて、それが誰かを愛するってことなんだろうなあ、と思ったのでした。わたしにもそういう感情があったなあ、というのを思い出したり。あと本木雅弘がママチャリで必死に走る姿がとてもチャーミングだった。美しい作品でした。

映画『永い言い訳』本予告 - YouTube

月の滑り出しとしては上々ですね。

それでは。