インターネットの備忘録

インターネット大好きな会社員がまじめにつける備忘録です。

「日本手酌連盟」と、一番好きなビールの飲み方の話

「男の作法」いいですよね。 

男の作法

男の作法

 

 ビールのお酌問題についてはみなさんいろいろと思うところおありのようで、長いこと手酌派のわたくしとしては、たいへん共感する部分が多いです。


そろそろ、ビールを継ぎ足すという接待の風習はやめにしませんか。 | 隠居系男子

日本手酌連盟の話

先日、ある和食屋さんに行った際にも、お互いにお酌をするしないで、空気の読み合いになったんですね。同席したのはみなさんほぼ同年齢で、お仕事的にいうと広報やPRをされている、いわゆる「接待慣れ」している女性たち。もともとセールスマンだったわたしと同様、教わったことがなかなか忘れられず、飲みの席で空きかけのグラスを見ると、身体が自然と「お酌しなきゃ」と動いてしまうタイプ。

初対面で遠慮が残っていたこともあり、最初の1〜2杯は注ぎあってたんですけど、接待なわけでもないし、もういいやと思ったので、途中からお酌してくださろうとするのを遮り「お気持ちはありがたいのですが、わたし、実は日本手酌連盟の会員なので、ここから先は手酌でいきます」と言ったところ全員から漏れた安堵の溜息で、「ああやっぱりみんなお酌するしないって面倒に思ってるんだなー」と実感できました。

「日本手酌連盟、わたしも参加したい〜!」って盛り上がってその日はたいへん楽しく終わったんですけど、まあこういう言い訳というか誰も傷つけない切り返しで、いい感じに回していけるといいよね…というのを思った夜でした。

日本手酌連盟という呼称を便宜上使ってますけど、何も実態はなくて、しかもこの名称ってたぶん全国各地で1,000人くらいが勝手に自称してると思うんですけど、まあなにが言いたいかというと、「飲みかけのビールについ注ぎ足してしまう人たちには悪気がない人も多くて、そうしないとダメって怒られて育てられた人かもしれないので、いい感じにかわしてあげてくださいね」ということです。何卒よろしくお願いいたします。

まあこれだけじゃアレなので、もう1トピックさらにどうでもいいことを書きますけど、好きなビールの飲み方の話。

好きなビールの飲み方の話

凍ったジョッキに注がれた生ビールもおいしいし、夜風に吹かれて歩きながら飲む缶ビールも楽しいし、でも何が一番好きなのっていうと、好きな人と瓶ビールを差し向かいで注ぎあって飲むのが好きなんですね。

たぶんこれは子供の頃、父が晩酌でキリンビールを瓶で飲んでいて、キリンビールのラベルのキリンには「キ」「リ」「ン」の文字が隠れているんだよなんつって小ネタを教わりながら父がビールを飲むのを見ているのが好きだった思い出が強いせいもあるのですが、なんとなく、瓶ビールを小さいグラスに注いで少しずつ飲むのって、「大人」のイメージがあるんです。

なので自分が大人になったとき真似をしたくなって、中華料理屋とか街のお蕎麦屋さんとか、基本的にはゴハンを食べに来るところだけどつまみもあるよ、みたいなお店で瓶ビールを頼んでみたところ、たいへん楽しくて、今もずっと好きなんですね。

 

ピカピカに新しくはないけれども清潔で、小さいテレビかラジオがあって、ニュースとかが小さな音で流れてて、お店の隅で新聞を読んでるおじさんがいたり親子連れがチャーハン食べてたり、そういうところで瓶ビールとグラスふたつを頼んで、おつまみ代わりに餃子とか炒めものとか、蕎麦屋なら板わさとか焼き海苔とか蕎麦味噌とか、そういうのを頼んで「ああもう今日も1日おしまいだね、ここで晩ごはんにしちゃおうか」なんて話をしながら飲むビールが、一番好きです。

もちろん一人で同じようにして飲むビールも、好きです。

スマホは見ないで、持ってきた文庫本かそのへんに転がってる週刊誌をぱらぱら読んで、出入りするお客さんを眺めて、あのふたりはご夫婦なのかな友達なのかな、とか、厨房で作ってる炒めものおいしそうだな、とか、この時間のラジオは生命保険のCMが多いんだな〜とか、そういうどうでもいいことを考えながらビールを飲んで、全体的にぼんやりした感じで終えていく休日の夕方、みたいなのが年に4〜5回あるだけで、いろんなことが充電できるよなあ〜みたいなことを思い出したのでした。

久住昌之とか池波正太郎にかぶれすぎなだけだろって言われたら、まあその通りなんですけども!ともあれ、久しぶりにお蕎麦屋さんで飲みたいな、と思った次第です。今ならビールから始めて日本酒でしょうけれどもね。

 

池波正太郎さんは「男の作法」以外にも「食卓の情景」がおすすめです。

食卓の情景

食卓の情景

 

今日はそんな感じです。

チャオ!