「ごめんね青春」が終わって寂しいので「タイガー&ドラゴン」をひさしぶり見てたんですが、1話めが「芝浜」なんですね。年末ったら「芝浜」だし、このタイミングで聞きたい落語動画を紹介します。
あらすじとか完全に自己流でサマリしてるので間違ってるよなどのご指摘あればお手柔らかにおねがいいたしますよ……。
掛取万歳
ざっくりあらすじ
年末も大晦日、ツケの取り立てにアタマを悩ませた夫婦、借金取りの好きなモノ、芝居、狂歌、義太夫、三河万歳…を言い訳に使いケムにまき追い返そうとします。
「掛取」とは「ツケにしてあったお金を取り立てること」と理解すればいいみたい。
話としては「いろいろやって借金取りを追い返す」っていうだけの内容なんですが、それぞれの娯楽音曲芝居などに通じていないと演じることができない、というネタで聞き応えある音源が多いです。
恥ずかしながらわたしも出てくるパロディのどれが何なのかまで完全に理解してないんですが、彩り豊かで楽しい演目。もっと勉強しなきゃですね……。
尻餅
ざっくりあらすじ
大晦日、貧乏所帯のおかみさんが亭主に「あそこの家は貧乏で餅屋も呼べないなんて思われたら近所の手前、みっともない。餅をつく音だけでもなんとかしてくれ」要するに「餅屋を呼ぶお金くらいは都合してくれ」って頼んだつもりが「よーし分かった」と何か策をひらめいた亭主、夜も更け何かやり始める。
「え〜こんばんは、餅屋でございます!」と餅屋のふりをしていかにも餅をついている会話を自作自演しはじめると、「あんた何してんの!」と言われつつしまいにはおかみさんのお尻をパチパチ叩き始めて…。
ってもうなんか書いててもアホくさい話だなあと思うんですが、お尻を叩かれておかみさんが逃げたら「おい臼が逃げちゃだめだろう」なんて追いかけるとこなんて聞きながら「バwwカwwww」って笑っちゃいます。
当時は結婚していても奥様のお尻を見るなんてことはなかったようなので、ちょっとセクシーなお話みたいですね。
八代目三笑亭可楽『尻餅』JOQR '62.12.16. - YouTube
芝浜
ざっくりあらすじ
魚屋の亭主、腕はいいけどお酒が好きでうだつがあがらず、いつまで経っても貧乏暮らし。業を煮やしたおかみさんが追い立てて仕事に行かせるも、ぶつくさ言いながら芝の浜で夜明けを見ていると財布を拾う。開けてみればとんでもない大金。これでしばらく遊んで暮らせると帰ってきてお酒を買ってこさせ、酔いつぶれて寝てしまう。
起きてみると財布はない。おかみさんには「夢でも見たんじゃないの」と言われ愕然とした亭主は心を入れ替えて働くと誓い、それから3年。すっかり立ち直った亭主におかみさんが見せたのはあの日の財布。拾った財布を横領したと露見すれば、最悪、死刑。機転をきかせたおかみさんが夢と言っていいくるめ、奉行所に届けた財布が落とし主不明で払い下げられたものだった。騙していてすまないと謝るおかみさんに、立ち直らせてくれてありがとうと感謝する亭主。
もうすっかり立ち直ったんだから、さあ一杯やっておくれとお酒をすすめられ、杯に口をつけようとするも…「よそう、また夢になるといけねえ」
なっ長い。
ベタな人情話ですがハッピーエンドだし、演者によって個性が異なるので、聞き比べるのも楽しいです。有名なのは立川談志版ですが、わたしは小三治版が好きです。キリッとして厳しいけど、とっても優しいおかみさん、という感じ。
立川談志 Danshi Tatekawa 芝浜 落語 Rakugo - YouTube
どうでもいいけど志ん生が噺の中で出す相槌、「ウン」がかわいくて大好きです。「ごめんね青春」でも思ったけど男の人が「ウン」っていうの、かわいくていいですよね。
落語をBGMにすると大掃除が捗って最高です。
今日はそんな感じです。
チャオ!