インターネットの備忘録

インターネット大好きな会社員がまじめにつける備忘録です。

「あなたはただ存在するだけで素晴らしい」

ちょっと前のNHK日曜美術館」で、ラウル・デュフィを見たんですよね。

色彩はうたう ラウル・デュフィ|NHK 日曜美術館

 

デュフィは20世紀フランスの画家で、教科書の表紙とかで見たことある人も多いと思います。「色彩の魔術師」と呼ばれていたそうで、確かに色がバッと飛び込んでくるような作品のイメージがありますね。

その回で、デュフィの言葉として「美しくない組み合わせ、不快な組み合わせはあるかもしれないが、『醜い色』というものはない。」みたいなことが紹介されていて、とても心を打たれました。で、それを見ていて、「あーいい言葉だなあ」と思ったのと同時に、「あなたはただ存在しているだけでいいんだよ、それでもう素晴らしいことなんだよ」と言ってもらったことが思い出されて、人間を色にたとえたとしたら、同じようなことを言っているのかもしれないなって思ったんですよね。

 

タイトルの言葉は元夫がわたしにくれたものなのですが、家事とか仕事とか全然できなくて、元夫のために何もしてあげられなくて、自分にはほんとうに生きている価値がない、と思って悩んだ時期があったんですね。 自己嫌悪に陥っては元夫に泣きついて、またなんとか頑張って、でもダメで、みたいなのを繰り返していた頃、ふたりでお酒を飲んでいた時に「人間というのは、何かを成したから素晴らしい、何ができるから価値があるというのはなくて、ただ一人の人間がそこに生まれて生きている、それだけでもう素晴らしい奇跡なんだよ」と言ってくれたことがありました。

 

「だからあなたはただそこに生きて存在しているだけでいいんだから、無理に何かをしなければと思うことはないんだよ」、と言ってもらって、そのときは思い詰めてるから素直にその言葉を受け止められなかったんですが、最近しみじみとそれを実感できるようになりました。よかったですね(遅いけど)。

ただその実感はどちらかというと、自分自身に向けてではなく、他人に対してなんですけど、誰かからこういうふうにずっと大切にできる言葉をもらえたのは素敵なことだと思うので、わたしからも、親しくなった友人や好きな人、身近な人には、あなたが特に何かわたしのためにしてくれなくても、ただそこにいてくれるのがうれしいんだよーっていうのをね、ちゃんと伝えていかねばいかんなと、決意した次第でございます。

 

ちなみにデュフィの実際の言葉としては、「わたしの目は醜いものを消し去るようにできている」だったかな。 素敵だなと思いました。

醜いものを消し去って、素敵なところ、良いところを見つけていける目を持てるようにしたいなーと思います。

 

今日はそんな感じです。

チャオ!