インターネットの備忘録

インターネット大好きな会社員がまじめにつける備忘録です。

「外向きな話し方」を教えたときのことを思い出して書く

説明下手のバイトに説明のやりかたを教えるために悩んでいるhttp://lkhjkljkljdkljl.hatenablog.com/entry/2013/02/19/103027

から。


最適解としてテレビショッピングのプレゼンテーションを挙げてらっしゃるのには同感で、誰かに何かをアピールするときには、伝えたいことを絞り込んで、相手を巻き込む熱意でシンプルに豪速球を投げる方法が一番届きやすいと思います。
でも、それには場数をこなす必要があったり、テレビショッピング的なお作法を踏まえなきゃいけなかったりするので、今回の場合は別にして、個人的に経験のある、「社会人になりたて/学生さんに、目上の人もいるような公式な場で、自分の考えや経験などを説明するときにどのようにして教えるか」について備忘。


課題は2つあって、「まともな話し方ができるようになる」「考えていることを言語化できるようにする」


前者「まともな話し方ができるようになる」は、今まで身内の、くだけた会話だけでコミュニケーションを乗りきれてきた子に突然フォーマルな話し方を覚えろと言っても分からないし、聞きかじりの難解用語を散りばめてしゃらくせえ感じになっても逆効果なので、まずはここから。

話し方のマナーとコツ (暮らしの絵本)

話し方のマナーとコツ (暮らしの絵本)


こういうのって語学みたいなもので、「あれ、こういうときどう言うんだっけ」にたくさんぶつからないと覚えないので、辞書的な本を1冊手元に置いて、都度、見てもらうのが一番早かった気がします。このへんのマナー本だと暮らしの絵本が分かりやすくて好き。
この本に限らず、用例がたくさん載ってるムックとかを買っておいて、目に付くところに置いておく。


次のステップ「丁寧な日本語を使って話している動画をたくさん見る」
動画に限らずラジオでもいいですけど、普段友達としゃべっているような話し方ではない、きちっとした語り口のものをたくさん耳から入れること。
わたしはNHKのニュース動画やラジオ、あと天皇陛下のおことば的な動画をたくさん見ました。最近は大江麻理子さんのポッドキャストをよく聴いてる。
「暮らしのニュース」的なものよりは、5分ニュースとか、ちょっとした時間でカチッとした情報を短く伝えるものが良いです。間の置き方や、ちょっとした言い回しがたくさん入ってくるので、いちいち覚える必要はないですが、耳に慣れさせること。
子供が母親の電話の出方を真似する、とか、友達の口癖が移る、ってまさにこれに近くて、耳に馴染んでる会話の音の高低とか緩急って、スッと出て来やすいんですよね。なので、内容はどうでもいいので、「この人の話し方はいいな」と思えるアナウンサーなどの声をたくさん聴く。


これとはまた別で、「考えていることを言語化する」のも訓練なので、まずはその「考え方のモノサシ」という意味で、伝えたいこと記入フォーマットを作って渡します。こんなの。
sheet.pdf 直


最初からこれだけ渡しても、尋問みたいになっちゃうので、まずはこれを自分の手元に置いて、相手と伝えたいこととその詳細を書き出していって、最後に一緒に音読する。それを繰り返したら、次は相手に自分で書いてみてもらって、一緒に読む。その繰り返し。
項目はその場で変わるとは思いますが、基本的には5W1Hの範囲内になるんじゃないかな。「こうやって言いたいことを分類していけばいいのね」を相手の目の前で自分がやってみせることで、「じゃ同じことやってみて」と引き継ぎもしやすいです。話すときも、上から順にを踏襲すれば、ダラダラとした説明にもならない…と思います。

あとは実際に「外向きの話し方」をやってみてもらって、録音するなり、感想を伝えて「ここはこう言おう」とか一緒に考えて行くのがいいんじゃないでしょうか。実際にやってみてもらって「あ、やっぱり無理だ」ってなったら、その無理度合いで次はどうしようか考えられるわけで。


「この人の話ってなんだかよくわからないなあ」と思うときって、だいたい「要点がとっ散らかってる」「余計なエピソードが入りすぎ」「結論が何だったのか分からない」あたりだと思うので、ここさえ絞って説明できれば、「まともな話し方」は場数と耳慣れだと思います!


最後に相手の説明を予行演習的な感じで聞いて、「うわあまだまだイマイチ」と思っても、まずは「うまくなったじゃん!」と1つでも良いところを見つけて必ず褒めるのが重要。
どこが良くなったかは第三者から言われて初めて自信がつくものだと思うので。


などの工夫をして苦労しておくと、他人にどんどん仕事を委譲できるようになって、最終的には自分がラクをできるようになる、ということですね!がんばろう。