社会に出て働いたり、意に沿わないことでも飲まなければいけなかったり
オトナはとかく辛い、社会は厳しい、ということがよく言われます。
でも、自分の10代を振り返ってみると、何の力もなくて、
何の決定権もなくて、アルバイトひとつでさえ親の許可がないと出来ない、
そもそも親の庇護のもとでの生活であったことを考えると、
大人になった今がそんなに悪いものでもないなと思うことがあります。
モノも処世術も知らず、経済力もなく、どんなに理不尽なことを言われても
反発をして飛び出しても帰るところは両親が待つ家しかなくて、
何をするにも親にお伺いを立てていたときに比べれば
自分で稼いだお金で好きな場所に住み、好きなものを食べ、
好きなものを買い…という今は、そんなに不幸でもない気がします。
実家を出てみて思ったのは、
「何もせず、息をして生きているだけでもお金がかかる」
ということ。
家賃、光熱費、税金云々…何もしていなくても、出て行くお金があるので
どうしたって働くしかないのですが(それ以外の手段があればいいのですが、一般的には)
それでも引き換えに得られる自由、というのは素晴らしいものだと思います。
「社会は厳しい」「オトナは辛い」と言いたくなる気持ちを抱えつつ、
もっといい面を、楽しい面を自分より下の世代に伝えていけたらとも思います。
わたしが30代を迎えてみて思ったのは、
「あの苦悩と葛藤にまみれた10代より、今のほうがよっぽど楽しい」
ということ。
自分のことが分からなくて、周りのことも分からなくて、
迷ったり悩んだり、自分や周りのことを憎んでばかりの10代より、
少なくとも自分の操縦方法がちょっとずつ分かってきている今のほうが、
はるかに楽しく素晴らしい。
もっともっと、「オトナになるのは楽しい、社会に出ることは素晴らしい」
そういう素敵な「今」を生きているオトナのみなさんの、
素敵な話がもっと聞きたいと思います。
あなたはどう思われますか?