すいませんすいませんタイトルに「フレームワーク思考」って
使ってみたかっただけなんです。すいませんすいません。
前回のとちょっと関連しますが仕事で身についた
思考整理の方法って普段の生活でも使えるよなーと思ったのでまとめ。
本を読んだ覚えもないのに「トヨタでは『なぜ?』を5回問う」ということを
知っている不思議なのですが、これがなかなかどうしてよいのです。
「Why?」を5回繰り返し、
「Because」を考えさせ、
「How」を導く。
「トヨタの5W1H」と言われているそうです。
例えば
「注文されたものが納期に間に合わなかった」とき
「なぜ納期に間に合わなかったのか?」→当日までにコーディングが終わらなかったから
「なぜ終わらなかったのか?」→デザインの決定が遅くなったから
「なぜ決定が遅くなったのか?」→クライアントの要望が最初と違ってきたから
「なぜ違っていたのか?」→営業が間違った要件で話を持ってきたから
「なぜ間違っていたのか?」→営業が出来ないことを出来ると言ってしまったから
↓
「どうやったら防げたか?」
営業と制作とで思っている要件がずれている。
そのずれを早い段階で一致させれば防げたのでは?
解決案:
出来ること・出来ないことを予め明確にしてヒアリングを行ってもらうこと
または、デザイナー・制作者が早い段階で打ち合わせに同席すること
ここで出る解決案はあくまで「次に同じ失敗しないための仮説」なので、
どちらかというとこの作業では理由を考え、打ち手を出すことが重要です。
これを活かすには
自分の悩みや不満を解決しようとすると、いろんな思いや気持ちがこんがらがって
「う〜んなにしろ嫌なものは嫌なんだ!」でヨソにやってしまいがちなので、
こんな枠をつくって、その空白を埋めるところまでは考えてみよう、で整理してみます。
例えば
◆問題点:「恋人とうまくいってない」
なぜ? → わたしの気持ちを分かってくれない
なぜ? → 一生懸命話しても、全然聞いていない
なぜ? → 毎日帰ってきたらすぐ寝ちゃうし…
なぜ? → 仕事が忙しくて朝早くて夜遅いから
なぜ? → 最近昇格して、責任が重くなったみたい
↓
じゃあ、どうしたらいいと思う?
「彼は昇格した忙しさで家に帰るとクタクタなので、一方的に非難するより
合間を縫ってうまくコミュニケーションを取れる方法を考える」
◆解決案:
疲れているときにはそっとして、休めたときに時間を作ってもらうようお願いする
話せないと寂しいので、手紙を書いたりメールのやりとりを1日に1回はできないかお願いしてみる
夜遅いなら、朝、自分が早起きして、彼と一緒に朝食を取る時間を作る
一番最初の問題点の「なぜ?」には感情的になっていても、
だんだん「なんでそうなんだろう?」と考えていくことで
相手の立場や状況をイメージして、冷静になれるんですね。
このほかにも
◆問題点:「仕事を辞めたい」
なぜ? → 仕事が面白くない
なぜ? → 頑張ってるのに評価されない
なぜ? → 上司が結果をちゃんと見てくれていない
なぜ? → 直接話す時間もないし、報告書とか読んでないんじゃないの?
なぜ? → 自分以外にもたくさんそういう人がいるからかな…
↓
じゃあ、どうしたらいいと思う?
「上司は自分以外にも部下がいて、いちいち細かい評価をする時間がない。
自分の実績をきちんとアピールできる場を持つべきでは?」
◆解決案:
上司と定期的に個別ミーティングの時間をもらい、そこで状況報告をする
パッと結果が分かるように、報告書の形式・報告の方法を工夫する
直属の上司以外にコミュニケーションを取る相手を増やしておく
もちろん途中で出てきた「Because」で「上司が嫌い」とか
「給料が安い」とか、違う方向の理由が出てきたら、解決策は変わります。
「どこがつかえているのか?」
仕事と一緒で、ポイントは「どこがつかえているのか?」を探して、
それをいかに上手く取り除くかを考えてアイデアをあげてみること。
でもなんとなく考えるだけだと、思考のベクトルがずれてきちゃって、
いろんな嫌な思いや感情がわき上がり、モワ〜ッとイライラムカムカして
「ああもういい!もうやめる!」になっちゃうので、思考のベクトルを
ずらさないようにこのフレームを使う感じです。
「考えるのなんてめんどくさい!」「わかんないよ!」と
しびれを切らす前に、まずは5つのマスを埋めるところまでは
がんばってみよう、と決めてやる。
どれだけ考えても答えなんかないと思うと疲れちゃうけど、
まずは目の前の5つのマスを埋めればいい、と思うと、
ちょっとは気が楽になるんじゃないでしょうか。
イライラしたり嫌だーって思うときって、だいたいが「わからなくて不安」とか、「伝わらなくて不満」とか
不確定要素が多いからだと思うので、その不確定要素を確定させるための仮説をたくさん出して、
ひとつずつ潰していけば、なんとなく問題と解決策のアウトラインが見えてきて、精神的にも
快適な生活を送れるんじゃないかなーとか思ったのでした。
☆関連:
「わたしはわたしの奴隷である」
http://d.hatena.ne.jp/hase0831/20090902