インターネットの備忘録

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音楽イベントの作り方 その1 「会場探し」…の補足

音楽イベントの作り方 その1 「会場探し」http://d.hatena.ne.jp/hase0831/20130326

補足です。
というか、会場について、集客について考えていることメモ。

方程式は「ハコの魅力」×「企画の魅力」×「演者の魅力」

前回エントリでやたらイベント会場にこだわった理由は完全にわたしの成功体験で、普通のクラブとかでやったときと、ちょっと変わった場所、例えばゴールデン街の飲み屋を貸し切るとか、そういうヒネリを加えたときとだと、集客のラクさが全然違った経験があるからです。

そこから分類した、イベント成功のためのマイ方程式があります。
「ハコの魅力」×「企画の魅力」×「演者の魅力」
この3つのパラメータをなるべく最大にすることで、イベント成功への確率が高まる、というもの。

「ハコの魅力」

これは本当にシンプルで、その場所が魅力的であるかどうか。

  • 駅から超近い
  • コンセプトがはっきりしている
  • 普段は入ることがなかなかできない
  • すごい有名でブランド力がある場所

あたり。

個人的にはSUGO DJsで初めて行った秋葉原 MOGRAが特にこれで、秋葉原っていうDJ・クラブカルチャーから遠そうな場所にあるハコって面白い。
六本木とか麻布とか渋谷とかのハコだと「こんな感じだろうなー」みたいなのが想像できますが、MOGRAは過去イベント一覧を見ても全然イメージができなくて、そこが魅力だなと感じました。
あとビールが500円で安いのでここも超魅力を感じています☆

経験談

ハコの魅力にこだわった結果、一度だけ海の家を貸切にして音楽イベントをやったことがありました。

目の前が海で、隣のライブハウスからは向井秀徳のライブが漏れ聞こえてきて極楽度は超高かったのですが、いかんせん東京都内から来るにはちょっと遠く、さらに天候に左右される要素が大きすぎて、当日終わるまで生きた心地がしませんでした。
当日は朝から曇りでした。


DJは入れなかったんですが、民族楽器を使ったアコースティックライブを入れました。
ぜっかく目の前が海だし…というので、バンドの子が気を利かせてなんかどこの国で作られているかすら謎すぎる、椰子の実?を繰り抜いて?そこに海水を入れて音を出す?みたいなオモシロ楽器(天国みたいな音がしました)を使ってくれたり、コンテンツ自体は我ながら素晴らしかったと思います。


そのバンドは友達に頼んで来てもらったのですが、ちゃんとCDを出してる子たちだったので、このままお客さんが全然来なかったらマジ申し訳がたたぬ……!と思って胃がキリキリしました。

なんとか赤字にはならなかったものの、当日の朝から連続で届く「ちょっと今日体調悪くて……」のメールに卒倒しそうになった覚えがります。このときは幹事1人〜2人程度で回しました。

「企画の魅力」

何がそこで行われるか、というのがハッキリしている方が良いのではと思っています。

  • 音楽ジャンル縛り
  • テーマ縛り
  • クラスタ縛り

「アニソンイベント!」とかこれに当てはまるのかな?「ボカロ曲縛り」のイベントとか。
企画をハッキリさせておくとお客さんがどんなイベントか想像しやすいので、来てもらいやすくなります。
何がどう行われるか分かんないイベントって博打みたいなものだから、どうしてもってことがない限りは躊躇してしまうんじゃないかな。

個人的には先日行った「Shin-Juke」がこれ。Jukeにハマりまくってたところにクリティカルにそればっかりかかるイベントがあるよ!って聞いたら万難を排して行きたくなるのが人間というもので、現地に行ったらチェケラッチョな人たちがいてヤベー怖えーと思って超ビビりまくったのですが、やっぱり楽しかったです!

経験談

これと似たような企画でいうと、1回だけ「ニルヴァーナ・ナイト」というのをやりました。
一晩中ニルヴァーナだけかけます!VJも素材は全部ニルヴァーナです!爆音でスメルズライクティーンスピリットです!!!みたいなイキオイだけで、50人?くらいの規模でやりましたが、来てくれる人たちの楽しい度の「深さ」がヤバかった。
来ているほぼ全員がかかる曲ぜんぶを知っていて、サビでは大合唱みたいな、DJもVJもニルヴァーナ好きなので「分かってるーーー!」みたいなツボをついてくるし、ファンイベントみたいな感じになりましたが、楽しかった。

しかしこれも「うわーニルヴァーナ大音量で聞きてえー」みたいな思い付きでやったので、1人で声かけられるニルヴァーナ好きの母数があまり居なくて、最初は焦りました。
でも結局ニルヴァーナ好きがニルヴァーナ好きを呼んで来てくれて、のべ60〜70人くらいは来たのかな?良かったです。

「演者の魅力」

プロのステージ、ワンマンであればそのアーティストのファンがどれだけいるかが重要ですし、フェスとかは「複数のアーティストがいっぺんに見られる」ことでここを担保しているんじゃないかな。
わたし自身、ライブは好きでよく行くのですが、ワンマンに行くのはだいぶ減りました。加齢もあるのですが、1アーティストで2〜3時間、移動も考えたら半日近くを拘束されるのがダルい。そんな理由かよって感じですが、ダルいって超重要なファクターで、それを超える「好き」がないと行かなくなりました。
なので、「演者」ってくくったんですが、「誰が居るか」「どんな人が出るか」は大事で、有名無名関わらず、演者の魅力を自分がどれだけ感じているか、どれだけ面白いスタッフを囲えるかで成功への確率が変わってくると思っています。


これは集客テクニックでもあるのですが、素人のイベントは「演者・関係者を増やす」ことで人を集めやすくなります。
出る人が多ければネズミ講的にそれだけたくさんの人に声をかけやすくなるわけで、前はやたらDJとかVJとかスタッフが多いイベントをやったりしました。
そんなに場数を踏めていなかったので、人の助けが必要だったというのもあります。


なのですが、こういうイベントごとに興味を持って「いいよー!」と幹事を引き受けてくれる人らはやっぱりオモシロ人が多くて、彼ら彼女らに会いたくて来てくれる人、彼ら彼女らが関わってるなら面白いんだろうと期待してくれる人が多くて、びっくりした覚えがあります。

お稽古の発表会とか、バンドのライブなんかもそうですよね。1人が10人ずつ呼ぶノルマがあったとして、演者が5人いたらそれだけで50人です。これがプロのバンドだと人数分のギャラとか場合によっちゃアゴアシマクラとか経費がかかるけど、素人のイベントならロハです。ヤバイ。羨ましい。
でも人数を増やしたらそれはそれで大変だし、デメリットもあるので、今回は企画優先にしました。

経験談

これは苦い経験なのですが、イベントのスタッフをいつもの中心メンバー+わたしの会社の同僚みたいな感じで固めたことがありました。
単に当日の運営スタッフ数がけっこう要る感じのオペレーションになったため、コアメンバーじゃ足りなくて、いつもなら2人、多くても3〜4人で小規模チームにするのを、このときは6人?7人?とかに増やしました。


誘ってみたら「もともと興味があった!」ということで前のめりに参加してくれて、集客もやります!声かけます!みたいに心強いお言葉をもらったのですが、当時の同僚同士が仲よすぎて、声をかける対象がカブりまくった。わたしが50〜70人に声かけたうち、1/3はカブった。
カブっただけならわたしがさらに違う層に声掛けすればいいだけの話なんですが、当日の結果集計をしていたところ「この人はわたしが呼んだのに」「いや、わたしの方に来ますよメールもらってたから…」みたいな感じで軽くギスッてしまったので、失敗したなーと思いました。


意志がハッキリしていて責任感の強いスタッフは超頼りになるんですが、(当時はわたしも尖ったナイフだったし)お互いがぶつかったときにかなりスパークするし、スパークすると超疲れて無意味なので、なかなか難しいもんだなと感じた経験でした。

そんな感じのことを考えながらイベントを企画しています

「音楽イベントの作り方 その2『機材どうすんの』編」もお楽しみに!チャオ!